「自分が儲かる」から「相手を儲からせる」という発想

「もっと儲けたい!」

新しくビジネスを始めた人は、こう思うはずです。
ですが、「自分が儲かりたい」と行った行動が、実際には真逆を向いてしまう事があります。
今日はその発想の転換についてお話したいと思います。

例えば、あなたは「お土産のお菓子を作っている、大人商店」だとします。

 

自分が儲かる発想

「お土産のお菓子を、もっと売りたい!」

こう思った時に、大人商店は何を行えば良いと思いますか?
昔ながらのビジネスの手法から考えると、「コストの削減」です。

例えば1000円のお菓子を300円で製造して、800円で小売店に卸しているとします。
単純に計算すると、1個当たり500円の利益です。

これを、200円で製造して、900円で小売店に卸せば700円の利益が出ます。
どうでしょう?この方法を取れば、1000個数売った時に、20万円も多く利益が出るのです!
では、仕入れの小麦粉を値切って、小売店での納品の価格を上げよう。

これが「自分が儲かりたい!」と安直な行動に出てしまう発想です。

 

額面上だけを見てしまってはいけません。
「お菓子の材料を売ってくれる会社」「お土産を売ってくれる会社」があるのです。
どちらの会社も、自分と同じように「儲かりたい」と思っています。

それなのに、商品の仕入れ価格を交渉によって下げられたり、仕入れ価格が上がって儲けが少なくなったらどう思いますか?
「大人商店はがめつい」「大人商店の商品を売っても儲からない」
これでは、せっかく協力してくれている人の印象が悪くなってしまいます。
もちろん売れる数も下がっていきます。

ここで、発想の逆転をします。

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相手を儲からせる発想

コスト削減の反対を行います。
原価率を上げて、卸価格を下げます。

それって凄く損では?! と思いますよね。
確かに、これを行うと何ヶ月も大きな損をする事は間違いないです。
ですが、その後の売上が全くと言っていいほどに変わるのです。

まず、お菓子の材料会社の担当者に会い、
「いつも本当にありがとうございます。おかげ様で、毎日良い商品をお客さんに届けられます。
ところで、より良いグレードの小麦粉や、新しい材料の商品はありませんか?」
といった会話を担当者として、またそれを材料会社の社長にもメールしたりします。

 

これは根回しの鉄則です。「お礼の挨拶+追加の注文や、新規商品の注文。」
すると「大人商店は感謝してくれて、追加の注文もくれて、とても良い取引先だ!」と言った、印象を与える事ができます。
そうする事によって、今後のビジネスの展開が優位になります。困った時にも助けてもらう事があるかもしれません。

また、もう一つの目的に、材料の原価率を上げる事によって、商品の付加価値を上げることもできます。
セブンイレブンのプレミアムコーヒーは100円のコーヒーに対して原価が46.8円と原価率がとても高く、
一見儲からないと 思われますが、原価率を上げる事によって、商品価格に対して美味しいモノができます。

同じように、原材料の品質を上げる事によって、さらに美味しく、そしてブランド価値を付加することもできます。
また先ほど言ったように、取引先に対しても良い影響をもたらします。

次に小売店に行き、卸の価格を下げます。つまり小売店の儲けが大きくなります。
あなたが小売店の立場だった場合、儲かる商品を多く売りたくありませんか?これはどの会社でも同じです。
「大人商店のお土産は儲かる!」と思われたら、より売り場を拡大してくれるかもしれません。

売り場が拡大されたり、より多く取り扱ってもらうと言うのは強い意味を持ちます。
他の小売店でも、「うちも大人商店の商品を取り扱いたい!」と思うからです。
その商品が、もしも「以前よりも、美味しくてブランド価値もあり、儲かる商品」であったらどうでしょうか?
多くのお店が取り扱ってくれて、商品の販売数も断然に多くなります。

これが、相手を儲からせるという発想の基本です。

もちろん、これは架空の計算であって、必ずしも全て上手く行く訳ではありません。
ですが、こういった発想の転換によって成功する例が多いのです。
特に消費者が「本当に価値がある物」を求める時代になったので、最初に紹介した昔のコスト削減方法だけでは対応できません。

「どうやって協力者を増やして、良い物を作るか」がテーマになります。

この考え方は、食品の会社だけでなく、色々なビジネスにも応用できるので活用してみて下さい!