主役になれる色彩と柄。FRANCO BASSI フランコ バッシのスカーフ

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フランコバッシとは

イタリアには世にはばかるスカーフやネクタイのメーカーが多く存在していますが、その素材となるシルクを産出する土地として特に有名なのがコモ。

1130年にシシリーでシルクが作られたのが、イタリアの最初のシルク産業だと言われていますが、それから数百年経った1570年に、コモでシルクが作られるようになった。スイスにほど近いコモは、その豊かな土壌のおかげか、他の都市でシルク産業が衰退した後にもシルク生地で栄え続け、イタリアの「輝き」を支える一大産地として名を馳せることのなってるわけです。

前置きはほどほどにして、フランコバッシの話に移りましょう。フランコバッシはこのコモのシルクがあってこそ生まれたブランドと言っても過言ではないでしょう。

創業当初はたった3人の職人しかいなかったというこのブランドは、徐々にそのクオリティの高さで評判を高めていき、結局イタリアからも飛び出してヨーロッパ、果ては日本などの世界中の国々で人気なブランドとなっています。

今なおファミリー経営を基盤としており、手裁断と手縫製による生産にこだわったその丁寧な物作りが、イタリアだけでなく世界中の洒落者たちに愛されているというわけです。

イタリアのネクタイ(スカーフ)ブランドの特徴

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とにもかくにも、イタリアのネクタイ(スカーフ)ブランドというのは自由気ままな色柄やモチーフが特徴です。

まったくどんなトラディションにも縛られることなく、テキトーに好き勝手デザインしたようなネクタイがあったかと思えば、完全なるクラシコとも言える美しく控えめな小紋柄のネクタイであったりする。基本的にイタリア人は「何も考えていない」ということが考えられます。

だからこそというか、イタリア人の作り出すそれらの自由気ままなネクタイの中にはときどき、彼らが好き勝手作っているからこそ生まれる、絶妙なさじ加減でお洒落とキワモノの間をいくようなものが混じっていたりする。

それが非常にお洒落なネクタイというわけです。例えばどうでしょう。タイユアタイのネクタイは非常にお洒落と言われていますが、ちょっと「これは」という使いにくい柄もたくさん混じっている。それに対して、イギリスのネクタイブランドであるドレークスのネクタイに「これはちょっと」という柄はあまり見かけません。

しかしタイユアタイには、タイユアタイの良さがある。つまりときどき、まるきり気ままなネクタイでありながら、そのネクタイが完璧に映えるような着こなしというのが、ばしっと決まったりするわけです。

そしてその瞬間と言えば、クラシックなドットのネクタイだけを着用している人には分からない、まあ変態チックな感激に包まれるすごい瞬間な訳です。

そういうこともあって、イタリアのネクタイブランドは、上級者には特に挑戦してもらいたいところですね。逆にいつも同じ普通のスーツに合わせてネクタイのバリエーションばかり増やしてしまうような人には、むしろ日本製のフェアファックスや百貨店オリジナルの方がずいぶん使いやすいと思います。

フランコバッシのスカーフ

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さて今回のフランコバッシのスカーフですが、なるほどこれもまたキワモノとお洒落の丁度境目を縫うようなスカーフです。そのモチーフはまあお洒落ですが、何よりパープルの色合いがシルクの光沢感と相まって、それはそれは使いにくいスカーフとなっているわけです。

しかしそんなスカーフでも、やはりコモ産の素晴らしい滑らかなシルクを丁寧に縫製したものであれば、自然と説得力が出る。シルクの上質さは具体的に「これがこう」と表現するには難しいものではありますが、しかしダイレクトに上品さとなって表面に現れます。

ということで使いにくい色このスカーフも、ピタリとハマる瞬間がある。全体をシックに決めた着こなしに、アクセントとして使うフランコバッシの色柄というのは、イタリア的な遊び心に満ちあふれていますね。

またフランコバッシにとってパープルというのはわりと特別な色のようで、その色合いにもこだわりが見える。すなわち、メンズが身につけてもギリギリ問題ないが、しかしワインレッドのようには大人しくならない、そんな色合いです。

もちろんフランコバッシの中にも色々な選択肢があるでしょう。しかしもしフランコバッシのネクタイやスカーフを選ぶなら、毒食わば柄まで。地味なネクタイよりも一発勝負の遊び心を手に入れましょう。