『チェルッティVS カノニコ』 イタリア製生地を徹底比較!!

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春夏のジャケットを探していくうえで、しばしば話題になるのがイタリア製の生地。

Zegna ゼニア、Loro Piana ロロピアーナ、CERRUTI チェルッティ、CANONICO カノニコ、REDA レダなどさまざまな高級服地ブランドの生地を使用したジャケットが、セレクトショップに置かれています。

でも、結局どの生地が良いの??

今回は中でもCERRUTI チェルッティとCANONICO カノニコを徹底比較して、イタリア生地の魅力とブランドによる違いをレビュー!

 

イタリア製生地の特徴から知ろう

 

ジャケットに使われるような生地は主にイギリス、イタリア、日本にて製造されています。

基本的には品質に差があるというよりも、方向性の違い。

密度が高くしっかりと織られていて耐久性の良いイギリスの生地に比べ、イタリア製の生地は滑らかさと軽やかさ、そして着心地を重視。

耐久性の面ではイギリス製に劣りますが、独特の発色の良さや着心地ではイタリア製が一歩リードしています。

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こちらのジャケットはイタリア製。

生地もイタリア製ですが、やはり滑らかな手触りで着心地が素晴らしい。また、鮮やかな発色もイタリアらしいですね。

 

 

チェルッティとカノニコを比較!

 

CERRUTI チェルッティもCANONICO カノニコも同じ、イタリアのビエラ地方で設立された高級服地メーカー。

ビエラ地方は特に良質な服地素材で有名な地域で、イタリアファッションを支配しているウール製品に使われる糸と生地の半分以上は、ビエラ地方で作られているとも言われています。

 

CERRUTI チェルッティ(セルッティ)は例えばポールスミスロンドンのスーツにも採用される、有名なブランドです。

特にPRESTIGE プレステージという生地は中堅クラス(10万円程度)のスーツによく見られる定番生地。

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それに対してCANONICO カノニコはカジュアルジャケットに頻繁に用いられる生地。日本ではユナイテッドアローズやビームスなどのセレクトショップで一流生地として取り入れられているブランド。

コストパフォーマンスが最も良い生地ブランドとされていて、いかにも仕立てのよさそうな生地を安定して供給しています。

で、今回のテーマはその2社の生地を比較してイタリア生地の魅力に迫ろう!といったほどのものです。

 

そういうわけで2つの生地ブランドのカジュアルなテーラードジャケットを用意してみました!!

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左がCERRUTI チェルッティの絹麻(シルクリネン)生地を使用したEDIFICE エディフィスのジャケット。

右がCANONICO カノニコのウール生地を使用したmonsieur NICOLE ex/tra ムッシュニコル エキストラのジャケットです。

 

偶然にも同じウィンドウペンチェック柄。

サイズはどちらも46、Mサイズです。

それでは比較いってみましょう!

 

 

CERRUTI vs CANONICO 生地の光沢感

 

今回用意したチェルッティの生地は麻混シルク。麻とシルクだけを使用した、めずらしいジャケットです。55%が麻で、残りの45%がシルクの生地。

特別生地に名前がついているわけではありませんが、こちらはEDIFICEの別注モデルでしょうか。

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シルクが45%も入っていたらテカテカになって、ジャケットには向かないネクタイみたいな生地になっちゃうんじゃないの??

と思ったのですが、意外にもツヤ感は控えめ。

それに対し、CANONICO カノニコのウール100%の生地には非常に艶やかな光沢感があります。

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一見してみると、CERRUTI チェルッティは地味……??

いえいえCERRUTI チェルッティの魅力は、ジャケット全体が放つ品の良さとにじみ出る高級感なのです。

今回のシルクリネン生地ですが、角度や光の当たり方によって見え方がずいぶん変わる。

これはシルクの良さがしっかりと生かされているからでしょうか。

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素材本来の質の良さと美しさを利用した、本当の上質さです。

CERRUTI チェルッティはこの手の、一見すると普通だけどよく見るとなんか他とは違う、独特な存在感を持った生地が得意です。

例えば先ほどもちらっと紹介したポールスミスロンドンのスーツ。

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一見すると普通のスーツ生地ですが、色使いが大胆。ボルドーと青を交互に配したオルタネートストライプです。

光沢感もなんとなく不思議で、吸い込まれるような奥ゆかしさがあります。

常に新しい生地のコレクションを発表し、新しい質感を生み出す。「大手」というよりは「中小」の性格を持ったブランドなのかもしれません。

 

それに対し、CANONICO カノニコの生地はいかにも高級そうなツヤ感。

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よくCANONICO カノニコの生地はコストパフォーマンスが良い、と言いますが確かにその通りだと思います。

実質的な値段と品質の釣り合いが良いのはもちろん、第一印象もです。

CANONICO カノニコの生地は光沢感があり、いかにも滑らか。他のメーカーの生地から比べると手軽な値段で手に入る生地であるのにも関わらず、誰が見ても「仕立てがいい」「高級っぽい」と分かるのがCANONICO カノニコの生地。

このあたりも、コストパフォーマンスが良いと言われる所以の一つではないでしょうか。 

 

そういうわけで、光沢についての評価は↓↓

ぱっと見で誰もが分かる高級感であればCANONICO カノニコ。

他ではあまり見られない個性と独特の存在感が欲しければCERRUTI チェルッティがおすすめです。

 

 

 

CERRUTI vs CANONICO 着心地

 

先ほど載せた2枚の写真をあらためて見てみましょう。

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どちらも非常に滑らかにラインが出て、体に沿うようなフィット感があるのが分かります。

実際に着てみても着心地は素晴らしい。

でも、よくよく比べてみるとやっぱり素材の違いもあって着心地が違います。

まずはCERRUTI チェルッティの生地。

この生地は特にシルクリネンという特殊な素材であることが理由なのか、着心地にもちょっとした癖があります。

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そう、ちょっとだけ硬めなんです。

普通のウールのようにしなやかに垂れるような感じではなく、あくまでそのシェイプを維持しようとする感じ。

ちょっと動きに滑らかさが欠ける。

でも一旦シェイプが決まってしまえば、それをベストな位置でキープし続けます。

 

それに対してCANONICO カノニコのウール100%の生地はあくまでしなやか。

シワに強い織なだけあって、生地には常にハリがあります。

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着心地の軽やかさと、あくまで体に自然に沿ったシェイプを優先するいかにもイタリア的な生地です。

美しい構築的なシェイプを重視するのであればCERRUTI チェルッティのシルクリネンがおすすめ。

着心地の軽やかさを重視するのなら断然CANONICO カノニコのウールですね!

 

 

CERRUTI vs CANONICO どっちが得か

 

まーた決着も着けずに「どっちもお得ー!」なんて言って終わらせるつもりだろ。

ままままままさか、そんなことはありませんよ。

では、CERRUTI チェルッティの生地を使ったジャケットと、CANONICO カノニコの生地を使ったジャケットが同じ値段で売られていたら、どっちを買うのがが得か!?

 

 

……。

 

 

どっちも得です

 

 

というわけにはいきませんので、あえて言います。

イタリア製生地などのちょっといい生地のジャケットを初めて買う人はCANONICO カノニコの生地を使ったジャケットを買いましょう。

一着しか持たないのであれば明らかに、インパクトのある方が良いからですね。

またCANONICO カノニコの生地と言うのはグレードはともかく、いかにもイタリアの生地という特性を持っている。なのでこれから色々なイタリア製生地、例えばゼニアやロロピアーアなどの生地を使ったジャケットを買うときに一つの指標になるはず。

そういうわけで、イタリア生地が初めての人にはCANONICO カノニコがおすすめ。

対しCERRUTI チェルッティはちょっとコアで、すでに何着かイタリア製生地のジャケットを持っており、だいたいどんなものか分かっている人におすすめ。

というか、そういう人の方がCERRUTI チェルッティの生地に「これ、いいわ。欲しい」となりやすいはず。

万人受け、一般受けする生地ではないかもしれません。

 

 

そういうわけで今回は、CERRUTI チェルッティ vs CANONICO カノニコの比較記事でした!

イタリア製生地のジャケットを選ぶときに、ぜひ参考にしてください。

 

 

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