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BMW M3 (M4) は本当に日常で使えるのか?

新型BMW M3(M4)発売から2年経ち、中古の価格も少しこなれて来ました。
BMW好きからすればMモデルは特別な存在であり、街中で見かけるだけで目で追ってしまいます。

今回はBMW M3に数日間乗れる機会があったので、日常使用と以前のサーキット体験を合わせて感想をお届けしたいと思います。

関連記事:BMW M4サーキット走行

 

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M3はスポーツカーではなくレーシングカー?

昨年に富士スピードウェイでM4の全開走行を経験しましたが、素晴らしいパフォーマンスと運動性能を発揮しました。

日常使いで感じたのが、これはスポーツカーではない!という事です。
例えば同じベース車種の435iや335iがスポーツカーだとしたら、M3/M4はレーシングカーです。
楽しく走るというよりは、タイムを出す仕様になっています。

ドライバーに技量がある前提で作られているので、遊びが非常に少ないです。
まずアクセルがダイレクトで、ハンドルや曲がる応答性も高く、タイヤの限界を使えるようにセッティングされています。

少し峠でペースを上げて走っても、タイヤがスキール音を立てる事無くドコまででも曲がってしまうので、「楽しい」というより「速い」という部分しかありません。
車が運転手の技量を上回ってしまうので、楽しさが少ないです。

富士スピードウェイで時速200キロでコーナーを曲がれる車なので、公道では使う機会がありません。
その点では遊びが多い335iや435iの方が峠を少し速いペースで走って楽しむ、という使い方が出来ますし、限界がドコにあるか分かりやすいので、「これ以上は危険だな」というのが掴みやすいです。
Mでは相当な技術のあるドライバーでないと、どこからが危険か判断できません。

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BMW Mは高級車ではない!

BMWのディーラーで営業マンと話をしていると、

「お金に余裕がある方でも、Mを買わずに最上位モデル(440i,550iなど)をフルオプションにしたりするんですよ〜」

なんて意見を聞いたりします。
今までは「予算があるならMにすればいいのに!」って思っていました。
ところが実際に乗ると理由が分かります。

先ほどレーシングカーと表現したとおり、騒音、振動、遮音性、走行性能などベースモデルとは全く異なります。
エンジンを掛けた瞬間、ゴゴゴゴと改造マフラーのような大きな音が唸ります。
もちろん車好きであれば最高の瞬間ですが、日常使いだと買い物でも旅行でも毎回コレだとうるさく感じる時もあるはずです。

さらには、振動が凄まじいです。かのマツダRX-7に数年乗っていましたが挙動が似ていて、道路の繋目など細かく反応します。
ハンドルと地面ががっちりとつながっているかのようです。
これによって路面の状況を的確に判断してより速いスポーツ走行やタイムを出せますが、日常では疲れます。

振動と同時に、外からの騒音も入ってきます。
軽量化のために遮音材が減らされていて、時速100キロの高速道路でも周りから音が過剰に入ってきます。さらには硬いサスペンションなので、2~3時間のドライブから帰ってきた頃にはヘトヘトになってしまいました。

ハーマンカードンの高級オーディオが装備されていましたが、遮音性が悪いので音量を上げなければ聞こえず、結局は余計に疲れてしまうことに。
ですので、お金に余裕があるからMモデルが最適!という訳ではないのです。
通常モデルの最上位車種をフルオプションにするのも選択肢のひとつだなあと実感しました。

BMW_m3interior

長距離ドライブは確実に5/6/7シリーズがお勧め

日本の高速道路を法定速度+αで走るのならば、Mモデルより5シリーズ以上のノーマルモデルがお勧めです。
特に(不人気ですが)6 / 7シリーズは1日1000キロ以上に渡る超長距離ドライブでも殆ど疲れません。
年末に東京から九州まで1日で走った事がありますが、Mシリーズで山をドライブするより疲れませんでした。

つまり、運動性能(タイムの速さ)ツーリング性能(疲れにくさ)は対極にあると言えます。
選ぶ時は、自分はどちらの性能が欲しいかで判断すると良いですね。

もしくはMをセカンドカーにするのも有りです。
例えば1台目を2シリーズ グランツアラー(街乗り・家族)、2台目をM4。
または、1台目を5シリーズ セダン(通勤・遠出)、2台目をM3なんてもの贅沢ですね。

という訳で、焦ってMモデルを契約したり購入するまでに試乗してみて下さいね!

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