スーツに関するあらゆる知識を学べるページ 〜用語や雑学から着こなしまで〜

スーツに関するあらゆる知識を学べるページを作ってみました!

スーツのサイズはどうやって判断する??

①肩が合っている

スーツを選ぶうえで最初に見るべきは、肩のサイズ。

肩があっているという大前提があって、それからさまざまな部分のサイズのフィッティングを考えます。

肩がぴったりと収まっていればOK。

きつすぎると窮屈でいわゆる「つんつるてん」なスーツになってしまいます笑 自分の肩幅より大きすぎるスーツは、逆に自分を貧相に見せてしまいます。

②ボディラインが合っている

特に最近の傾向では、細身のシルエットが極端に好まれています。

体格が良い人があまり細身のシルエットを選んでしまうとバランスが悪いですし、痩せ身の人があまり細身のシルエットを着るのも非常にみっともなく、貧相です。

肩が合うスーツが見つかったら、そのスーツのボタンを止め、しっかりと体のラインに沿ってくれるかを確認しましょう。

体のシルエットがそのままスーツのシルエットになるようなスーツがベストです。

また、着たら体を動かしてみましょう。肩が上げにくい、と後で気づくことは案外多いですよね。

ボタンを止めるとX字の形のシワが寄ってしまう場合、これは「つれじわ」と言ってちょっとサイズがキツすぎる証拠です。

③袖の長さが合っている

実際には袖の長さというのは、リフォーム屋さんなどに持っていけば有料で直すことができます。

ですが袖を長くは出来ないですし、短くするにも長さに限度があります。袖のボタンが開く、本切羽という仕様であった場合には肩から袖を直さなければならなくなり、シェイプが変わってしまうこともあります。

長過ぎる袖丈の例

suit2

ちょうどいい袖丈の例

suit02
ライター田中さんの写真です。

ですから、できるだけ自分にあった袖のスーツを選びましょう。

また袖がやや長いスーツを購入した場合、後で袖丈を直しましょう。

④裾の長さが合っている

最後に見るべきは裾の長さ。

なぜ最後かというのは、裾の長さには一概に「これが正しい」というものがないため。

どちらかというとそのスーツの個性です。

基本的に、というか伝統的には尻が隠れる長さのようです。

最近は足が長く見えるということで短めが流行ですが、尻が半分は隠れる長さにしましょう。全部尻が出ると女性スーツと同じ外見になってしまい、男としては恥ずかしいというのが一般的な考え方のようです。

長ければトラディショナルでドレッシーに、短ければモダンでカジュアルな印象になります。

この際注意していただきたいのは、パンツの高さ。

特に日本では「上げパン」というののしり言葉がありまして、この影響でスーツを着るようになっても腰でパンツを履いてしまう人が多いみたいです。

実際にはしっかりとウエスト、へそのやや下で履くのが一番足が長く見えます。で、この状態でジャケットの裾丈を見ないと正確に長さが判断できませんよね!

スーツのシェイプは3+1種類!

トラディショナルなスーツには、3つの異なるシェイプがあります。

これはスーツの3大生産地であるイギリス、イタリア、アメリカのそれぞれのお国柄と個性が反映された、形状と着心地の違い。

+1というのはインターナショナルモデルと言って、その3つから良い所を拾ったシェイプで、個性が強すぎないため今日本のビジネスシーンで一番着られてるオーソドックスタイプ。

今回はその他の3種類を紹介しましょう。

①ブリティッシュトラディショナル

スーツの原点とされるイギリスが誇る、伝統的なスーツの形。

特にロンドンのサヴィルロウと呼ばれる地域に店を構えるテーラーの、ビスポーク(オーダーメイド)スーツこそがブリティッシュトラッドスーツの真髄だとされています。

$_12
ebay.ukより

そもそも全体的に立体的で、テーラードショルダーと呼ばれる広く角張った肩の形を持っている。ウェストが絞り込まれており、X字に似たシルエットになっています。

こういった立体的で、体にピッタリと合わせて形作られたものをConstructedコンストラクテッド(構築された)と呼びます。

着るとやや窮屈ですが、ブリティッシュトラッドの美しいシェイプはこのちょっとした窮屈さがあってこそ。

他にはラペルが広めであったり、サイドベント(他の項で説明しています)と呼ばれるベントを採用していることが多いです。またジャケット右脇のポケットの上に、英国スーツならではの小さなポケット“チェンジポケット”が着けられることも。

jacket13

代表的な英国のスーツブランド

Savile Row系テイラー

Dunhill(ダンヒル)

Austin Reed(オースティンリード)

など

②クラシコ・イタリアン

今の日本で言う東アジアのように、かつてイタリアは英国スーツの一大産地でした。

最初は生産国に甘んじていたイタリアも自らスーツを作るようになり、生まれた文化。

イギリススーツに似たシェイプですが、あくまで着心地を良く、また男らしさと色気を強調するような形になっているのだとか。

3000-ermenegildo-zegna-suit-italy1

英国調のチェンジポケットがつくことはあまりありません。

逆にクラシコイタリアンが元となったと言われているのは、キッスボタン

これが普通のボタンで、

DSC_7292

下がキッスボタン。

DSC_7293

わざと重なるように取り付けられているのが、キッスボタンです。

ブリティッシュトラッドのスーツよりも自然体で、クラシコイタリアンの典型的なスーツではやや撫で肩なものが多いようです。ウェストの絞りもクラシコイタリアンの方が自然です。

そうはいってもやはり、クラシコイタリアンもブリティッシュトラッドと同じくスタイルを重視してます。シルエットは綺麗なまま、より現代的なテイストを。

というより全体的にスマートで洗練された、若々しい印象のあるイタリアンスタイルが現代に流行っているのかもしれませんね。

また、イタリアンスタイルと言っても生産地によって個性がありますが、それはイタリア国内でもさまざまな気候や性格がありますから、なんとなく理解できるところです。

代表的なイタリアンスーツのメーカー

Armani(アルマーニ)

CERUTTI(セルッティ)

など

③アメリカントラディショナル

アメリカのスーツは一言で言えば実用性

アメリカを代表するブランドである「ブルックスブラザーズ」から派生したと言われるスーツのシェイプ。ストレートハンギングと呼ばれる前面にダーツ(シェイプを細くするための縫い)を取らない緩やかなウエストが特徴。

結果として体格の良い人でも着心地の良い、ボックス型シルエットになります。

また、ナロー&ナチュラルショルダーといわれる細めでパットの薄めな、着やすく自然な肩が魅力です。

thom-browne-for-brooks-brothers-black-fleece-classic-suit-profile
coolspotters.com

いかにも、というアメリカントラディショナルなスーツが欲しければ3つボタンの段返りというスタイル。

アメリカを代表するスタイルのため、トラッドI型と日本では呼ばれています。

代表的なアメリカンスーツのメーカー

Brooks Brothers(ブルックスブラザーズ)

J.Press(Jプレス)

ここまで説明しておいて、という感じですが。

現在、国別ではなくデザイナー別でスーツをくくるべきだというのがメジャーな考え。

こういうトラッドスーツの傾向を知っておけば、スーツ選びが楽しくなるよとそういうわけなのです!

覚えておくべき名門の生地メーカー(ブランド)

スーツの生地は高級品です。

ウール100%である程度のスーツになってくると、生地を専門に作っているメーカーの生地や、定評のあるブランドの生地を採用することが多くなります。

スーツに欠かせない、名門のブランド生地メーカーを覚えておけばスーツ選びのときに指針になるはず。

Loro Piana ロロ・ピアーナ

今年で190年も続くイタリアの超名門ブランドLoro Pianaロロピアーナ。

スーツ用の生地である高級ウールに関しては特に品質が高く、ポールスミスやバーバリーをはじめ各国のファッションブランドがこぞってLoro Pianaロロピアーナの生地を採用しています。

イタリアらしい官能的で滑らかな生地は、それだけで上質なスーツであることを保証しています。

20091103101104

Loro PianaロロピアーナのなかでもFour Seasonsという生地は定番中の定番。

このタグを見たら生地の品質を疑うことなかれ、とまあ言わば紋所です。

Ermenegildo Zegna ゼニア

エルメネジルド・ゼニアはイタリアの中でもファッションの聖地であるミラノに本社を置く、1910年創業の老舗ゼニア。

スーツ好きの間では必ず話題に登るスーツブランドで、ゼニアの生地は常に高級オーダーメイドで使う生地の第一候補です。

images

Zegnaゼニアは渋く、味のある生地が魅力的です。

CANONICO カノニコ

1663年にイタリアのビエラ地方で創業した、とんでもなく長い歴史を持つ生地メーカー。

特に細手の糸で織る繊細で上質な生地が人気で、カノニコ独特の滑らかな光沢感がなんともたまりません。

ラルフローレンのようなトップブランドを始め、日本のビームスやユナイテッドアローズの高級ラインのスーツにもCANONICOカノニコの生地が採用されています。

l
www.yelp.com

他のイタリア2社、Loro PianaロロピアーナやZegnaゼニアよりも手軽で、コストパフォーマンスが良いとも。

Harrisons of Edinburgh ハリソンズオブエジンバラ

スーツ生地メーカーの名門はなにも、イタリアにしかないわけではありません。

いやむしろウールの源泉はイギリスと言っても過言ではありません。

イギリス北部、スコットランドの首都で、1863年にサー・ジョージハリソンによって設立されたのがこの、Harrisons of Edinburgh ハリソンズオブエジンバラ。

suitings-500
tailoringforyou.blogspot.com

スコットランドの荒涼とした土地が羊をタフにし、その羊が良質なウールを生み出す。

200年近い伝統を誇るスコットランドのウール製造の技術は確かで、ハリソンズオブエジンバラの高品質な生地がブリティッシュトラッドスーツの格式を支えています。

ビジネスに適したスーツの色は??

日本でも、世界でもスーツはビジネスで着られることが一番多いのが事実です。

そういうわけですから、ビジネスに適したスーツは知っておきたいところ。

ビジネスライクなスーツの選び方を知りましょう。

スーツの色はネイビー、グレー、ブラウンが基本

実はこのネイビーとグレーとブラウンは男の三原色と呼ばれる色たち。

スーツは基本的にここから選ぶのが普通とされています。

一番定番なのはもちろん紺。

DSC_7216

どんな年齢でも、どんな体格でも無難に着ることができ、清潔感も出しやすいためにおすすめです。

またグレーは暗い色であれば非常にビジネスライク。特にチャコールグレーなどの色は、就活生でも着ることができる定番スーツです。明るいグレーはちょっとカジュアルなイメージ。

若いうち&上司がいるうちはやめておきましょう。

ブラウンはそれに比べるとややカジュアル色が強いですが、それでも年配の方なら問題なく着ることができます。

黒スーツは着こなしに工夫を

え?黒は?と前項で思われた方は多いと思います。

実は黒というのは冠婚葬祭用のスーツで、最近になって「スタイリッシュである」ということでビジネスシーンに持ち込まれたスーツの色なのです。

もちろん今では定番になっていますので問題ありませんが、伝統を重んじる年配の方はちょっと眉をひそめるかもしれません。

そんなことよりも、私としてはちょっとお伝えしたいのが黒いスーツのコーディネートの難しさ。

黒にはどんなネクタイも合うと言われていますが、センス良く着こなすには難しい。

黒という非常に存在感の強い色をメインにしてしまうと、ネクタイやシャツだけが浮いてしまいがちだからです。一般的に売られているようなネクタイを組み合わせると、Vゾーンだけに色彩が集まってしまう。

結果チグハグ感というか、センスが良くなりきらない感じになってしまいます。

「なんとなくサラリーマン臭さが抜けない……」と黒スーツで悩んでいる人!

良い方法があります。

例えば紺のスーツで統一感のあるコーディネートをしようと思ったら、青など同系色のネクタイやシャツを着用しますよね。

同じように考えれば良いのです。

黒の同系色は、ずばりモノトーン。つまり白、ライトグレー、グレー、ガンメタリック、チャコールグレー、黒などをうまく組み合わせて明暗でコントラストを作ると非常にかっこよく決まります。

DSC_7296

上のように白をベースに黒を引き立ててみたり、

jaketpant-style64

黒とライトグレーを使ってシックに決めたり。

ぜひシルバーやガンメタ系のネクタイや、ライトグレーなどのシャツを試してみてください。「黒」もしっかりカラーコーディネートの一部として取り込めた、センスのあるVゾーンが作れます。

スーツのサイズの見方「体型区分表示」

スーツは着る人にしっかりとフィットしていればしているほど、格好がいい。

ですから普通のカジュアル服に使われるS M Lのサイズ表記よりも、より厳密にスーツのシルエットを表す表記が用いられます。

それが体型区分表示

よくスーツ屋さんなどで100A7、92AB6などと言うように表記されているものです。

アルファベット後の数字は対応身長を表していて、アルファベットがスーツに適する体型を表しています。

まずは身長の対応。

4 = 165cm

5 = 170cm

6 = 175cm

7 = 180cm

8 = 185cm

次に体型区分です。

スーツのサイズは胸囲と身長、そしてドロップというもので表されます。ここで重要なのがそのドロップ。チェストとウエストで何センチの差があるか。もっと言えば何センチ絞られている(ドロップしている)かを示しています。

ですからドロップ値が大きければ大きいほど、スマートなやせ形体型ということになります。これは特に腹部の話です。

体型区分表示というものがドロップ値で表すことが出来ますので、見てみます。

J体型 = ドロップ20センチ

JY体型 = ドロップ18センチ

Y体型 = ドロップ16センチ

YA体型 = ドロップ14センチ

A体型 = ドロップ12センチ

AB体型 = ドロップ10センチ

B体型 = ドロップ8センチ

BB体型 = ドロップ6センチ

BE体型 = ドロップ4センチ

E体型 = ドロップ0センチ

このようになっています。

J体型、JY体型は相当なやせ形、というよりあまり現実的ではないほどのスマートなシルエットです。どちらかというと貧相な細さですが、若者の中には肩幅、ウェスト共に細身な人もいます。

そういう人に合わせて追加されたサイズのようですが、店頭ではあまり見かけません。

標準的なのはYA型及びA型。

例えばラグビーや水泳をやっていた、などやや体格のいい人にはAB型が適している場合があります。

またB型以降は特に年配の方で、やや肥満体なシルエットと言えるでしょう。

最後に92A5、の92の部分ですがこれは胸囲(チェスト)のサイズ。

これは実際に測ってみれば分かります。

スーツに関する用語を覚えよう

アームホール

arm-hole

ジャケットやシャツなどの腕を通す穴のこと。

多くの場合、キュプラやポリエステルなどの裏地と同じ素材が使われます。また、ストライプ柄が入った生地を使う場合も多いです。

狭すぎると動きが窮屈になりますが、あまりに大きすぎるとジャケット内で無駄な動きと摩擦が生まれてしまう。丁度しっくりとくる太さのものを選ぶのが重要です。

フロントダーツ

ダーツというのは「つまみ縫い」のこと。フロントダーツはジャケットの前面、両側にある縦方向の縫いのことを示しています。

DSC_7320

これはウエストのラインを調節する役割があり、どのくらいウエストを絞るかをこれで決めているのです。

アメリカントラッドのスーツはストレートハンギングと呼ばれる、このフロントダーツがない箱形のシェイプを特徴としています。

SUPER 100’s

スーツの裏地のラベルなどに記載されているSUPER 100’sやSuper 130’sなどの文字は、まずスーツの生地が100%ウール(羊毛)で作られていること、それからその生地を作るのに使われた糸の太さを示しています。

特にブランドの生地を使ったスーツには必ずのように見られる表記。

このスーパー◯◯◯の数値が大きいほど、細い糸を使って生地が作られており、手触りと風合い重視。小さければ太い糸を使っているため手触りは劣りますが、タフで耐久性があります。

基本的にはSuper 100’sが標準で、ビジネススーツ向きだとされています。

suit4

ノッチトラペル・ピークトラペル

ラペルというのは襟のことです。

gunclub-check

特にこのようなデザインのオーソドックスな襟を、ノッチトラペルと呼びます。

太目だとトラディショナルで、男らしい雰囲気に。逆に細めだとモダンでスタイリッシュな雰囲気になります。

あとは好みで選ぶのもOK。

ただし、顔が大きいことに悩んでいる人は広めのラペルを選ぶと良いでしょう。細めのラペルのことをナローラペルと呼びますが、顔が大きい人が極端なナローラペルのスーツを着るとさらに顔の大きさを目立たせてしまいます。

また胸板が薄い人はワイドなラペルのスーツよりも、ある程度ナローラペルな方がおすすめ。胸板が薄いのにワイドラペルのスーツを着てしまうとさらに胸板が強調されてしまい、貧相に見えてしまいます。

また、ピークトラペルという襟の形も覚えておきましょう。

Unknown-1

先の尖ったラペルの形で、主にダブルのスーツに使われます。

ショールカラー

主にタキシードに使われるような、丸みを帯びた襟のことはラペルではなくショールカラーと呼びます。

ちなみにラペルは下襟の意味ですが、こちらのカラーは上襟の意味。そういうわけでワイシャツの襟などはカラーと呼びますよね。

このベストはカジュアルな柄+ショールカラーの珍しい組み合わせ。

vest7

ゴージ

襟の上部と下部の間に出来た谷間の部分をゴージと呼びます。

DSC_7309

この高さが変わると、全体の印象が変わります。

高さが高めであれば、強調される部分が高くなる。身長が低めで悩んでいる人はゴージラインの高めのスーツの方が、やや身長が高く見えるはずです。

また顔の大きさで悩んでいる人は低めのゴージラインを選べば、強調される部分をちょっと低くできるのでおすすめです。

ベント

ベントというのはジャケットの腰の辺りに入っている切れ込みのことです。

タキシードのように切れ込みが入っていないものもあり、非常にフォーマルです。なぜベント(切れ込み)を入れないかといえば、それが気をつけをして立っているときに一番綺麗なシルエットになるから。

でもビジネスで使うスーツはベントが入っている。それは座ったときにスーツがシワになってしまわないためです。で、そのベントの切り込み方で主に3つ種類があります。

①センターベント

イギリスで、乗馬の際に邪魔にならないように考案されたというセンターベント。

真ん中に1本切れ込みの入るタイプで、最も一般的なベント。いすに座ると自然に分かれて垂れるので、裾がシワになりにくいという特徴があります。

流行によって深くなったり浅くなったりするようですが、あまり目立つ部分ではないので、そこまで流行は気にしなくても大丈夫です。

centre-vent

②センターフックベント

センターベントの頂点にちょっとしたフックの形の縫い目がついたもの。

全体が鉤の形(逆さまのL)に見えるので、フックベントというわけですね。

モーニングコートに使われるベントですが、それより何よりセンターフックベントといえばアイビースタイル。アイビーモデルのジャケットに特有のクラシックなベントです。

centrehool-vent

③サイドベンツ

英国調のスーツや、ファッション性を重視したスーツによく見られるのが両脇に切れ込みのあるサイドベンツ。

サイドベンツはいすに座ってみると分かりますが、ある程度実用的でもあります。切れ込みがないスーツと比べればずいぶん楽。

見ての通り気をつけないとシワがついてしまいますが笑 気をつければけっこう上手くシワを防げます。

side-vents

裏地について

裏地は英語からライニングと呼ばれます。

裏地(ライニング)の良さが服の良さと言われるほど、重要なパーツ。

ライニングの縫製がしっかりしているか、機能的か、素材が良いかなどを確認することによって、数ある服の中から良い服を見分けることができるのです。

裏地の役割って何??

裏地の役割は主に3つあります。

①着心地をよくすること

服の表地というのは、ポケットの縫い代や生地の縫い代などがたくさんあり、でこぼこしています。それをそのまま着ると引っかかったり、干渉したりと不快感があります。

それを避ける意味でも裏地がつき、主に滑らかな素材が使われるようです。

また汗を吸う裏地をつける場合もあり、これも着心地の良さを追求しているものです。

②服をさらに美しく見せる

上でも書いた通り、表地にはポケットの縫い代や生地の縫い代などがたくさんあり、でこぼこしています。それが人から見えてしまうのはちょっと格好がつかない。ですからそれを隠す意味でも裏地をつけます。

また、裏地の色や柄などを工夫することでデザイン性もよくできますね。

有名なのはバーバリーのコート。

無地のコートですが裏地に大胆なチェック柄がほどこされています。

③シルエットを安定させること

薄い生地で服を作る場合、裏地がついていないとすぐにめくれてしまったり形状が安定しなかったりします。

そういう状態を避け、どんな生地でもしっかりと服としての綺麗なシルエット(形状)を保つためにも裏地は重要です。

ジャケットの裏地の種類は3つ覚えよう

さて裏地が特に大切になるのがスーツなどのテーラードジャケット。

裏地の張り方によっていくつか種類があるので知っておきましょう。

総裏地

写真のように、完全に前面が裏地で覆われているものを総裏地と呼びます。

高級感があり、シルエットも安定しますがその反面暑かったり動きづらかったりもします。

DSC_7287

背抜き

主に肩の部分だけ裏地を残したものを背抜きと言います。

涼しく、また動きやすいのが特徴です。

ちなみに以下のように裏地が肩の後ろで交差しているものを、観音仕立てとよびます。

DSC_7289

裏なし

下のように完全に裏地を排したジャケットもあります。

こういったジャケットは裏なしと呼ばれる。

DSC_7291

総裏地だから高級、裏無しだから安物ということはありません。

ただ個人的な経験からですが、基本的に総裏地か背抜きのジャケットを選んだ方が後々後悔しません。

裏なしにしなくても、背抜きで十分涼しさと自由度がある。だから裏なしはちょっと、安っぽいと感じてしまいます。

ジャケットの裏地は必要??

ではさらにジャケットについて考えてみましょう。

日本以外では基本的にスーツのジャケットなどは総裏地になっています。でも日本のような高温多湿な気候の場合、裏地は邪魔になってしまう。

また、現在の傾向ではややタイトなシルエットのスーツやジャケットが好まれています。総裏地のジャケットは肩幅の広い人や体格のいい人にとって、動きづらさの原因になってしまうかもしれません。

そう考えると、ジャケットの裏地は本当に必要なのでしょうか??

答えは「自分で決めるべき」だと思います。

特に暑い場所に住んでいない、体型的に窮屈だと感じないという人は総裏地を選べば良い。

逆にいつもジャケットを暑いと感じている人や、動きにくいと感じている人は背抜きのものを選べばOKです。

日本の場合、とくに夏だから背抜き、冬だから総裏地を着なければならないというルールはありません。

デザイン性なども考慮し、自分が良いと思うものを選ぶのがベストです。

裏地に使われる素材の種類と特徴

ジャケットの裏地に使われる主な素材の種類と特徴です。

「自分は汗かきだ!」という人もいれば、「手入れが大変でも手触りが良い方が良い」という人もいます。

ですから裏地に使われる生地の特徴を知って、自分にあったものを選ぶと良いですね。

キュプラ

ベンベルグとも呼ばれる素材で、シルクのように滑らかで光沢があります。

滑りがよく、肌触りが気持ちがよいため主に高級なジャケットに使われます。

しかし反面、徹底的に水に弱いのが特徴。濡れてしまうと光沢がなくなってしまったり、シワになってしまって元に戻らなくなってしまいます。

ドライクリーニングしかできないので、ちょっと手入れや扱いに気を使いますね。

ポリエステル

キュプラよりは手触りや風合いの点で劣りますが、耐久性があり水やシワに強いので、裏地には最も一般的に使用されている素材。

高級ジャケット以外はこのポリエステルの裏地であることが多いです。

タフな使用に耐える裏地なので、ハードに着るジャケットを探しているのならポリエステルを。同じポリエステルによってもグレードがあり、手触りの良いものと、ざらざらしたものがあります。

できるだけキュプラに近い、滑らかな手触りのものを選びたいですね。

綿

カジュアルなジャケットは裏地が綿であることもありますが、基本的にはポケット等に使われるようです。

吸水性が良いのが特徴。

強度

ポリエステル>>キュプラ

静電気

キュプラ>>>ポリエステル

吸湿性

キュプラ>>>>ポリエステル

保温効果

キュプラ=ポリエステル

水・シワ

ポリエステル>>>キュプラ

今さら人に聞けないファッション用語

アイビールック

1954年にアメリカのハーバード大学・イェール大学・プリンストン大学・コロンビア大学・ペンシルバニア大学・ブラウン大学・ダートマス大学・コーネル大学の8校によりフットボール連盟が結成されたとき、各校に生い茂るツタ(アイビー)からアイビーリーグと名前がつけられました。

その学生達が好んで着ていたフアッションを、1955年に国際衣服デザイナー協会がアイビー・ルックと呼んだことから使われるようになった言葉だとか。

昔このアイビールックが、アメリカントラッドとして日本で大流行したようですが、今は一部の人の間で愛好されているスタイルです。

IVY-76fbe

トレードマークはペニーロファーと、ブレザーでしょうか。

意外とバリエーションが多いのです。

サヴィルロウ

ロンドンのメイフェアにある、高級仕立て屋(テイラー)が 集まったストリート。そしてそこに店を構える伝統あるテイラーたちの総称。

EPSON scanner image

ブリティッシュトラッドのスーツといえばセヴィルロウ、と言うべき英国スーツの中心地で、高品質なビスポークスーツつまりオーダーメイドスーツを作り続けている地域です。

ビートルズのメンバーが着たスーツ、イギリスの英雄チャーチルが着たスーツ、古くはナポレオン三世が着たスーツもこの通りに並ぶテイラーが仕立てたもの。

格式高く、常にスーツの伝統を守り続けているわけですね。それでもやはり、時代に合わせて変化もしてきているようで、今では彼らもさまざまな新しい商法や、スーツを考案しているみたいです。

 

スーツの世界は知りすぎるとヤバいです。

完全にハマります笑

適度にハマってスーツ上級者になりましょう。